米原市にある「伊吹の見える美術館」は米原市の仏師、中川大幹氏の仏像彫刻を展示する美術館です。当時の山東町長の勧めもあり、平成7年(1995年)に開館しました。
仏師とは古来より仏像を専門に作る職人です。日本への仏教の伝来と共に仏像彫刻の技術も伝わったと言われています。大きな木造の仏像も1本の木から作られているわけではなく、いくつかの木を組み合わせて作られています。それは鎌倉時代から続く寄木造りと呼ばれる製法で、この方法だと小さな木からでも大きな仏像を作る事が可能になりました。
中川大幹氏について詳しくはこちらにインタビュー記事があります。
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米原市で仏像彫刻を生業とする中川大幹さんに仏師のお仕事を訊く
米原市で仏師としてお仕事をされている中川大幹さんと偶然お会いする機会があり、仏師について色々とお話を伺いました。仏師という職業についてもほとんど知りませんでしたので、仏師とは何か、仏師とはどういう世界 ...
伊吹の見える美術館へのアクセス
伊吹の見える美術館はグリーンパーク山東の一角にある施設です。
国道365号線からなら春照西交差点を南へ行き、グリーンパーク山東の看板がある十字路を右折します。3つ目の十字路を右折すると左側に緑色の屋根のグリーンドームがあり、その北側に駐車場があります。
駐車場について
美術館のすぐ北側に、グリーンパーク山東の駐車場があります。駐車料金は無料です。
まいちゃん号で行く
米原市の乗合タクシー「まいちゃん号」でも行く事ができます。ご予約の際は「山東伊吹共通-56」停留所までとお伝え頂くと観音寺へ行けます。
開館時間と休館日
開館時間は9時~17時
休館日は月曜日です。
入館料
- 大人:150円
- 中高生:70円
- 小学生以下:無料
常設の仏像展示
展示室では中川大幹氏が彫られた大小さまざまな仏像彫刻が展示されており、荘厳な雰囲気と共に繊細な彫刻技術に心が洗われます。複数の木を彫って組み合わせた製法という事ですが、継ぎ目も全くわからない程に精巧に作られています。
※普段は撮影禁止です。
仏師とは彫刻家の分類ですが、芸術家としての彫刻家とは違い個性を出さないのが仏師だそうです。なぜなら仏様の顔、形、衣装、装身具は全て決まっており、それに沿って仏像を彫るのが仏師の仕事だからです。
伝統技法、截金
中川大幹氏のご息女は截金師として活動されています。截金(きりかね)とは金箔を竹のナイフで細く切り、仏像や仏画に膠(にかわ)とふのりで張り合わせる伝統技法であり、全て手作業による職人技です。上の写真は截金紋様が施された散華。
截金紋様が施された立ち雛です。仏像分野以外にも工芸品にも応用されています。
施設情報
伊吹の見える美術館
住所:滋賀県米原市池下80-1
営業時間:9:00~17:00
休館日:月曜日