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コラム

米原市曲谷の豪雪地帯で積雪対策の見学会で除雪の苦労や暮らしを尋ねました

滋賀県米原市の北部、奥伊吹スキー場に近い山間の集落は豪雪地帯です。伊吹山山頂では1927年に積雪11メートルを記録しギネスにも登録されています。近年はそこまでは降らないといっても、現代の物差しでも豪雪地帯には変わりありません。

そんな山間の集落の一つ、曲谷地域で積雪対策の見学会に参加し、現地の方の積雪対策や除雪の苦労、冬の暮らしについてお話を聞いてきました。

※本来は除雪ボランティア活動のイベントだったのですが、雪がないので見学会になりました。

米原市曲谷ってどこにある?

曲谷地区は地図で見てもわかるようにかなり山深い場所です。道の駅「伊吹の里旬彩の森」がある麓から車で20分程度かかります。

曲谷では古来より石臼の制作が盛んで、生業としていた人が多かったようです。その名残か町中では石臼が仕切り代わりに使われていたり、階段に使われていたりしました。それも今では需要は無く石臼を作る職人さんはもういないそうです。

曲谷の積雪について

曲谷の積雪状況は米原市の平地と比べて全く違います。平地で20cm積もったのであれば、曲谷の方では1mに及びます。多い時には一晩で1メートル積もり、朝起きたら家から出られないという事もしばしば。

曲谷で一人暮らしをしている90歳のお婆ちゃんのお家にお邪魔しました。今までで一番多いときでどれくらい積もったか尋ねてみたところ、正確な数値はわかりませんでしたが電線を跨いで学校へ行ったというお話を聞けました。

電線を跨げるほどの積雪といったら、軽く3メートル程度は積もっている事になります。現在の電柱よりも背は低かったと思われますが、想像もできない程の積雪です。

除雪の苦労

除雪には相当な苦労があるそうです。

  • 雪は屋根から下ろさないと家が潰れてしまう
  • 地面に落ちた雪も放置すると屋根が壊れてしまう
  • 雪を退ける場所がなく近くの川まで捨てに行く
  • 雪が多い時は毎朝雪退け

雪の重みというのは想像以上に重いものです。屋根に積もった雪も放置しておけば重さに耐えられなくなってしまいます。それで屋根の雪下ろしは必ず必要ですが、危険も伴います。

地面に落ちた雪も放置しておくと屋根が壊れてしまうそうです。

地面に落ちた雪と屋根の雪が合体すると、屋根が凍りつき下へ引っ張る力で屋根が壊れてしまいます。なので、最低でも地面の雪と屋根の雪がくっつかないように雪を退かさなければいけません。

その為には大量の雪を除雪しなければいけませんが、場所が限られている為自分の敷地内には退かす場所がないそうです。他所の敷地に退かすと怒られますし行き場がなくなります。行き場をなくした雪は近くの川まで捨てに行くようですが、一輪車や軽トラックで運んでいくのはとても重労働です。

更に集落は高齢化が進み、除雪をしたくても出来ない家庭が増えています。そんな事から、除雪ボランティアを広く募集されているんです。

集落の冬の畑

冬の畑は、普段の冬なら雪に覆われていますが2018年から2019年の冬は全く雪がなく地面が見えています。

雪がない事は良い面もあるのですが、雪がないと畑の野菜が凍ってしまって駄目になりますし、鹿や猿が食い荒らしていってしまいます。逆に雪があると獣は野菜を取れませんし、野菜も凍りつかないのです。雪の下は意外と温かく逆に冷蔵庫で保存しているように鮮度が保たれるのです。

豪雪地帯の積雪対策

屋根のひさしの舌に、半透明な壁が設置されています。平地では見かけないものですね。あれは日よけではありません。あれは雪よけで豪雪地帯ではこれがないと大変な事になります。

雪よけがないと、屋根から落ちた雪が窓ガラスを突き破って屋内まで侵入してきてしまいます。

こちらも違った方法で雪よけが設置されています。

こちらは民家に向かう石段ですが、雪が積もると道がなくなってしまい降りてくる事ができなくなります。その為、石段を全て囲うように雪が積もらないように対策されています。

こちらも民家に向かう石段です。こちらは囲いがありませんが、階段側にも水を流して雪が積もらないようにしているそうです。階段を登るとベチャベチャになってしまうのが難点。

道路に融雪設備はなし

豪雪地帯であるにも関わらず、平地で見かける水を出す融雪設備がありません。これには理由があります。

  • 坂が多いため、低い場所にある家が水浸しになってしまう
  • 坂が多いため路面凍結するとかえって危険

こういった理由から山間の集落には融雪設備がありません。その為、大通りは米原市から借りている除雪車で行い、住宅街の小路は自治体の除雪機で行われています。

防災食の体験

見学会の後には防災食の体験会がありました。災害が発生した時の防災食を皆さんで味わいました。

これはサバイバルスープと呼ばれ、水だけでスープにできる防災食です。防災食といえども、普通に美味しいスープでした。

カンパンのような水分の少ないビスケットです。

こちらは、米原市のみんなの家EH事業部が企画販売を行っている「いざぜん」という防災非常食です。「いざという時にも安心な美味しいぜんざい」でいざぜんです。

米原市の山間で栽培された小豆を使用し、農薬や添加物は不使用。誰でも安全に安心して食べられる美味しい非常食です。湯煎にかけるだけで食べられます。

未開封であれば1年保ちます。災害はいつ起こるかわかりませんし、食糧不足に備えて非常食の備蓄はやっておくべきだなと思いました。

除雪ボランティアのお問い合わせ先

米原市福祉協議会
電話:0749-58-1770
mail:m-shakyo-s.ishi@zb.ztv.ne.jp

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