令和元年9月1日に開催された米原市のマラソン大会「かっとび伊吹2019」に初参加しました。2019年で第33回目となるかっとび伊吹ですが初参戦です。当日の天気予報は曇のち雨。天候も心配されましたが予定通りに開催となりました。2019年の参加人数は何と1375人。高校生から80歳のご年配の方まで老若男女の方が参加されました。
滋賀県最高峰の伊吹山(標高1,377m)の山頂まで登るマラソン大会ですから、過酷なのは容易に想像できます。しかし予想以上に過酷過ぎました。かっとび伊吹って実際に走るとどんな大会?など気になるかもしれません。そんなかっとび伊吹2019の参加レポートです。
会場の様子
会場は伊吹薬草の里文化センター裏の芝生広場。午前8時頃には既に多くの参加者の方が集まっていました。
会場に着いたらまずは受付です。年齢部門ごとに分かれています。
受付時間:7時30分~9時
手荷物を預ける
大きな手荷物は持ちながら走れません。手荷物には受付時に貰った番号札を付け、手荷物が飛び出して紛失しないように一人ひとりビニール袋に詰めて預けます。預けた荷物は山頂のスカイテラス駐車場にて返却されます。
手荷物受付終了前には長蛇の列ができていました。早めに済ませたほうが得策です。
売店や露店など
会場にはいくつか売店や露店が並んでいます。スポーツ用品店の売店もありました。着替えがない!ランニングパンツがない!靴を忘れた!という場合でも買う事ができます。
その他、焼きそばやビールなどの売店が出ています。
マラソンスタート
スタートは9時30分。1300人を超える参加者の皆さまがスタート地点に集まりました。本気で上位を目指す方はこの時点で最前列に陣取っていないといけません。私は特に早くゴールする事にこだわっていないのでかなり後ろの方に。とりあえず目標は完走で、あわよくば公式タイムの制限時間内(2時間半)までにゴールしたいなと思っていました。
車の渋滞がスタートするようにゆったりとしたマラソンスタート。しばらくは平地ですが、伊吹山の登山口に近づくにつれて上り坂が始まります。
伊吹山の登山口では最初の給水所があります。登山口からは一般の登山道の方ではなく、旧ゴンドラの方へ向かいます。この辺はまだまだ余裕。
普段は入ることができない林道を通って伊吹山1合目まで行きます。1合目までは舗装路が続くので走りやすくはあります。しかし上り坂しかないマラソン大会の過酷さがこの辺りから身に染みて実感する事になります。
なだらかな斜面と急斜面が繰り返される林道。かなりきついですが、この時点で伊吹山の10分の1も到達していない事に絶望すら覚えるわけです。
何とか走りながら1合目に到達。ここでも給水所があります。水分も補給できて、リフレッシュして再スタートしようとすると。
心臓破り過ぎる急勾配のはじまり。こんな急勾配では走ることもままならず。あ、もうダメかもと思い始めていました。
2合目に到達するとやや平地になり一息。2合目に給水所があります。既にトップ集団からは遠く離れているので既に多くの人が歩いています。まるで大名行列のようです。道は狭く歩きにくいので、早歩きで追い抜くくらいしかできません。
2合目から3合目までが意外と長いです。時折雨もぱらつきましたが、濡れる程ではありませんでした。もう既に斜面では走ることができません。なだらかになった所で走ってタイムを縮めようとしました。
3合目の給水所に到達しました。ここは給水所であると同時に関門です。スタートから1時間半後の11時までに突破しないとリタイアになってしまいます。私は3合目の関門を10時45分に通過。関門閉鎖の15分前でした。あと1時間15分で山頂まで?無理?そんな事を思っていました。
3合目から5合目までは一般登山客の登山道とは別ルートで登ります。3合目から5合目は割とすぐでした。5合目にも給水所があります。ここでの水分補給が重要であるという事を後で気付きました。
5合目からは実はゴール地点の山頂が見えます。先に走っているランナーの皆さまが点々と見えます。ここからは岩がゴツゴツして道が悪くなってきます。
7合目までは大丈夫でしたが、それ以後が本当の過酷さが待っていました。5合目から8合目までが相当長く感じ、給水所はまだかまだかという感じです。個人で水分を持たずに行くのは厳しいと思いました。参加者の中には水分を背負ってストローで飲める装備を付けていらっしゃる方も見えました。給水所の水分補給より出ていく方が多いので、そういった装備は必要だなぁと思いました。
8合目給水所に着く頃には息も上がってふらついてしまいそうでした。細い登山道で一歩踏み外せば崖、滑り落ちたら大けがでしょう。実際に転倒してケガをされた方もいました。
休憩中8合目付近から撮った景色。
8合目から山頂は本当に辛くて気力で登っている感じでした。岩場もあって軽くロッククライミングな場面も。何とか制限時間内にゴールしたい気持ちもあれど、体の危険性を感じてしばらく休憩せざるを得ませんでした。
9合目を越えて間もなく…。12時を知らせるチャイムが鳴りました。
何とかゴール地点まで到達。タイムは2時間40分39秒で、制限時間には10分少々間に合いませんでした。
完走後は500mlのペットボトル飲料がもらえます。しばらく動けませんでした。目標としていた完走は何とか成し遂げる事ができました。
ゴールの後
ゴール後待っていたのは駐車場まで降りるの嫌だ!という気持ちでした。疲れ果てて降りたくありませんが、あそこまで行かないと手荷物もなくて着替えもできず仕方ありません。
ゴール後はシャトルバスで下山しますが、最終便は13時30分でそれまでに駐車場に降りなくてはいけません。それはではスカイテラス伊吹山のフードコートで食事をしても OK。
バスに乗って会場まで帰ってくると、表彰式が始まっていました。今年の優勝は何と2連覇。タイムは1時間を切る57分という驚きの記録でした。平地を10km走るのと同じ速さで登っている事になります。
表彰式の後は抽選会がありましたが、当たっても反応がない事が多く、抽選会を待たずに帰ってしまった人が多かったようですね。
おわりに
夢高原かっとび伊吹は想像以上に過酷な大会でしたが、とても良い経験となりました。次回挑戦したいというあなた、参考になれば幸いです。